一葉の欲しがっている問題は私には分からなかった。それは簡単なことではなかった。
だから、
分からないのといった。
一葉は残念そうに俯くと、私に向かって毒をはいた。彼氏に向ける毒だったのだろう。
私はもうそんな関係になってしまったのかと怖れおののいた。
いつもの耳鳴りが一段と低く聞こえた。
相変わらず一葉はやることが早い。私を困らせるだけある。
「焦りすぎなんじゃないの?」
「?なんのこと?」
「一葉は本当に何もわかってない。」
私は一葉を説得しようとしたが、その前に一葉は私の家をあとにした。
「一葉は元々もっと女の子らしかったのよ。」
「俺の趣味に合わせてごめん。」
一葉の彼氏にあったのはそれから、一週間後の事だった。
問題は固まった。彼は、俺のせいでこうなったのか...と落胆していた。
そんなことはどうでも言いと気づいたのはその日からしばらくたっての事だった。