本当にたわいのない話をした。一葉が最近。とか、この間家族と初詣いってね。とか。
彼も楽しそうに聞いていたし、私も楽しく話すことができた。その日一葉は、体調不良とやらで大学を休んでいた。
あの、⚪⚪ちゃんの家にいってもいい?
私は戸惑った。なにか用事でもあるんだろうか。
なにか?
そろそろ仲良くなったしいいかなと思って。
その時、今考えるとさらに焦ってしまったと思う。
う、うん。
家の鍵を開ける。窓を開けっぱなしにして出てきちゃった他はいつも通りだった。
へぇ、⚪⚪ちゃんの家って、こんなんなんだ〜。じろじろというほどではなかったが、結構いろいろ見られた。
まぁ、お茶でもどうぞ。
お、気が利く〜。
私はこの時初めて、部屋に来ているのは男の人なんだと思った。男の人と部屋に二人きり。そんな状態に妙に上がってしまったりもした。
話すことがないなぁと、壁に目をやっていると、彼が写真を手に取った。
あ、それは。