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今朝思いついた詩

618名前はいらない [sage]

AAS

NG

 "過去"

みんなは
この町から
蟻の子を散らすように
未来に散っていった
僕はそれを過去から
想像するだけで
幸せなんだ

詩人は夭折し
物語は死んでいった
新しい人が生まれ続け
僕は古くなっていき去る
町は廃れていき
国はやがて滅ぶ
コールタールの海を向かい
何百メートルもある
壊れた人型機械が海岸に
座り込みうな垂れる
気象兵器のせいで
壊れた空はずっと晴れていて
零下以下に冷え込む夜に
星が瞬いている

戦争が終わって
樹木の生えてきた世界で
我々とは少し面持ちの違う
少女と少年は知り合う
枯れた砂漠を走り回り
はしゃぎまわるよ

雨が降ってきて
樹木は生えていき
夫婦の子供は増えていった
みんなは希望の町から
蟻の子を散らすように
未来に散っていった
僕はそれを過去から
想像するだけで
幸せなんだ

2014/11/26(水)19:45:25.34(9TJ2+OMG.net)

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