今朝思いついた詩
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393名前はいらない [sage]

AAS

NG

"帰り道"

足りない力を
苦笑いで補って
間違った過去を
懐かしく思い出す

枯れてないさ
いつか全て奪われるまで
もう少し歩くだけ
調度良い心地
薄れていく自我

絶妙なバランスが崩れて
幾らか亡くしてしまっても
どこも間違ってないさ
大した事無いないのさ

君は叫んだり
殴ったり
誰かを傷つけたり
できなくて
その代わり
苦笑いをするんだね

君は応えたり
謳ったり
誰かを愛したり
できなくて
その代わり
歩き続けているんだね

夕暮れの帰り道
口笛を吹く
ちょうしっぱずれで
少し苦笑いする

2013/08/21(水)NY:AN:NY.AN(qNZh5XzP.net)


394名前はいらない [sage]

AAS

NG

"夕暮れ時"

君のこと考えないようにしていた
じっと一人こらえて
楽しいことだけ
思っていた

君を失うこと
その意味を
僕は知っていた
積み上げた嘘全て
暗闇に取り返されること
よく分かっていた

君のこと考えないようにしていた
じっと一人こらえて
虚しい事実だけを
ずっと見つめていた

包み込むような愛は無くとも
偲び合うような真実は無くとも
誰かを思いやる言葉は無くとも
君のために流す涙はもう無くとも

ああ
ずっとヒグラシの合唱ととも
誰かの歌が流れていて
いつかそれを聞くのを止めたんだ
ひどく長い夏休み
僕らは河原で遊んで
そして再開を楽しみに
家路を別れた

遠くなっていく
君の声を聞きながら

僕は言葉を取り戻すよ
僕は思考を取り戻す
少しずつ
少しずつ

2013/08/21(水)NY:AN:NY.AN(qNZh5XzP.net)


395名前はいらない [sage]

AAS

NG

"シーズンチェンジ"

いい考えがある
酒を飲まずに
くたばるのを少し先送りにしよう

冬は過ぎた
春は夏へと変わろうとしてる
夏は全てを焼き尽くしながら
帰り道を探し始めた
いつだって机に突っ伏して
階下の音を聞くのさ

そうだ
いい考えがある
酒を飲まずに
くたばるのを少し
先送りにしよう

2013/08/21(水)NY:AN:NY.AN(qNZh5XzP.net)


396名前はいらない [sage]

AAS

NG

 "津波"

不幸が一丁目先から
押し寄せてくる
好運も不運も
流される
水が二階に
流れ込み
泥が肺に流れ込み
呼吸は止まった

流されていく
車の中には
人が居る
人が助けを
呼んでいる

沢山の人が泣きながら
テレビを見ている
沢山の人が
言葉を失いながら
動画を撮っている

私は沢山の人と
岸壁に流れ着き
誰かの呼び声を
聞いている
小魚は僕を食い荒らし
その跡は海底へと
ゆっくりと
沈んでいく

好運も不運も
流される
実感も妄想も
洗い流された

ハスキーが晴れた空の下
木造の屋根の上
舌を出しながら
沖を流れていった

2013/08/21(水)NY:AN:NY.AN(qNZh5XzP.net)


397名前はいらない [sage]

AAS

NG

"満たされるまで"

例えば君はいじめられてる
例えば君は外に出られない
例えば君はいじめられた後遺症で
思春期過敏症を発症している
らしいと医者は言っている

春の夜は誰も居なくて
街の外灯が次々に通り過ぎる
自転車で風を切っていく
君は車道をクラクション鳴らされながら
走りつづける

車は掠りすらしない
君は死ぬつもりはない
くだらない高揚感があるだけだ
死ねはしない
そんな資格は君にはない

君には二つの道がある
少し良くなるか
さらに悪くなるか
空っぽになった心で
校舎から飛び降りる前に
憎しみで誰かを傷つける前に
君はその場を去ることを選んだ
英断した

この世は上っ面だけだ
君はもう一度
虚ろな中身に別の皮を被り
中身が満たされるまで
ずっと待たないといけない
当面の目標を作ろう
なんだっていい

初めてを捨てることだって
受験に挑んでみることだって
仕事をしてみることだって
なんだっていい
それは目的でも義務でもない
ただの上っ面だ

満たされるまで
待たされるまま
満たされるまで
待たされるままに
月日は過ぎていく
エンプティーから
メモリはゆっくりと上がっていく
年を取っていけ
老いて汚れていけ
満たされるまで

2013/08/21(水)NY:AN:NY.AN(qNZh5XzP.net)


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