アメリカに広がる「日本の味覚」
柏原雅司
その2 日本人が買えないMade in Japan
https://japan-indepth.jp/?p=79876 NYの日本食は高級化がどんどん進み、完全にブランディングに成功した
日系スーパーで売られている日本産のものは、コロナ前より大幅に値上がり。もはや、現地日本人は顧客では無い
日本製品を扱う舞台は、日系の店を差し置き、韓国系・中国系の店が「仁義なき戦い」をしている
韓国系の店は多くの日本の品物を扱うが、おおむねどの商品も日系のお店より安い
中国系の店も負けてはいない。
アメリカ西海岸発祥で、サイトは以前は中国語が主だったが今は、英語、日本語、韓国語で「中華街価格」で商品を提供している。全米40州あまりに数百か所の配達拠点を持つ。日本人などまずほとんどいないであろうノースダコタ州等にも20か所以上の配送拠点があり、購入した商品は最寄りのハブから直接、ECサイトの会社のドライバーが配達に来る。しかも、ある程度の金額を購入すると配達料は無料である
日本産を「売り」にして比較的安い値段で提供している、ネットスーパーは今やアメリカに多数あり、日本のものが欲しい時でも、もう日系のお店に行くことはほとんど無くなってしまった
その3「良いものは売れる」から「より良いものを売る」へ
https://japan-indepth.jp/?p=79949 日本を「売り」にして、韓国系・中国系店舗が、日本人も日本人以外も取り込んで、アメリカで売上を伸ばしている
最近の特徴として、それらは日系の店で扱っていない日本の品物を扱っていることが多い。現地の「日本ブランドファン」は日系の店を素通りして、そちらに向かう
かつてないくらいの円安で、日系ではないお店が、日本商品の低価格を実現しているのに、地元の日本人に対して、商売をする側が、円安にあやかった貢献する意志すら見せることのない、日系の店舗に対する反発もある
NYのアメリカ資本スーパーの中に、「日本の魚屋さん」がオープンした
既存の客を取り入れるだけではなく、小さな顧客層を広げるべく、食卓に魚が並ぶことのほとんどないアメリカ人に魚ファンを増やしていくやり方は、国内事業に限界を感じる日本企業が、海外に活路を見出していくやり方に重なる