一宮市西成東部中学校３年の今尾大地君（１５）＝同市大赤見＝が来春の卒業後、大相撲の錣山（しころやま）部屋へ入門する。
「早く独立したい」と１０校以上の高校からの誘いを断り、角界入りを決めた。
「不安はない。やるからには横綱を目指す」と意気込む。

　本格的に相撲を始めたのは小学２年の時に市内のクラブに入ってから。小学６年からは週３回、出げいこで岐阜市立岐阜商や
名古屋市の愛工大名電などの高校を訪れ、相撲部員の胸を借りている。中学生になって相撲の県大会で２連覇した。

　大相撲の一連の不祥事で部屋選びに悩んだが、親方（元関脇寺尾）の人柄にひかれ錣山部屋に決めたという。

　現在、身長１７５センチ、体重１００キロ。体が細いのを気にする父の克美さん（４６）は「もっと食べなきゃいかん」と話し、
本人は「今は筋トレで体をつくっています」と部屋入りの準備を進めている。

　今夏の千葉国体で岐阜県代表に選ばれた市立岐阜商３年の岩根雄也部長（１８）は「１年のころ、
中学１年の今尾君にこてんぱんにやられました」
と振り返り、今後にエールを送る。

　広江修監督（４５）も「立ち合いの瞬発力がすごい。将来が楽しみだ」と話す。

　克美さんは「体の柔らかさは、親方にも褒められた長所。けががなければ、いいところまで行くはず」と期待している。

　（三輪喜人）