大阪さくらタクシー5
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303国道774号線

AAS

NG

クリスマス。
大阪のタクシー運転手は、住宅街にある小さな公園で休んでいた。
それぞれの家庭には灯りがつき、
窓越しからでも幸せに満ちた家族の様子が伺われた。
クリスマスツリー、プレゼント、ご馳走、美人な妻と可愛い子供達。

男がどんなに望んでも手に入れられなかった幸せがそこにあった。
すると、フロントガラスの前には、
優しかった、亡くなったはずの母親が微笑みながら立っていた。
「母ちゃん、、ごめんよ、、最後はタクシー運転手にまで落ちちゃったよ。
なんでこんな最低の人生だったかな、、」
母親は
「いいんだよ。母ちゃんは見ていたよ。お前が頑張って生きてきた事を。
隔日勤務、夜日勤の奴隷労働、有給は全く使わず。
土曜日曜はもちろん、お盆正月も休まず働いて、人に乞食と言われても
めげずに頑張ってたね。
もう頑張らなくていいんだよ。もうゆっくりお休み」

男は子供の頃のように、母親の腕に抱かれ、ゆっくり眠りについた。
「もうこれで、タクシーなんか運転しなくていいんだ、、、キチガイ客や小生意気なOLに罵られる事も無いんだ、、、」
翌朝、タクシーの中で凍死している運転手が見つかった。
顔には幸せに満ちた笑顔を残しながら。

2021/12/26(日)01:43:04.65(1KrzSkTZ.net)


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