>>58
  議論

　本研究では、EMRへの1か月および2か月の暴露後の成体ラットの海馬における5-HT（セロトニン）
濃度の有意な増加を明らかにしました（周波数1800 MHz、SAR 0.843 W / kg、電力密度0.02 mW /cm^2、>217 Hzで変調） 。この大幅な増加は、EMR暴露を1か月間停止した後に再び現れました。2か月間の毎日
のEMR暴露後および1か月間のEMRの停止後に、海馬のDA（ドーパミン）含有量に有意な減少がありました。
研究は、海馬が宣言的記憶（陳述記憶とも呼ばれる事実と経験を保持するもの）の明示的な形の獲得と
統合のための重要な領域であることを示しました 24。海馬のCA1領域は、縫線核に位置する脳幹ニュー
ロンに由来する5-HT（セロトニン）受容体 25および5-HT（セロトニン）を含む端末 26に富んでいます
 27。

>>59
  いくつかの研究は、5-HT（セロトニン）が学習と記憶に抑制的な影響を及ぼし、空間情報処理に関与
する海馬経路の1つ以上に悪影響を与えるという証拠を提供しました 28,29。Meeter et al 30は、海馬に
おける5-HT（セロトニン）の低レベルが保管と回収の許容基準を構成し、海馬における5-HT（セロトニン）
の高いレベルがより厳しい基準を構成する可能性があることを発見しました。それどころか、ドーパミン
は長期増強、海馬依存性記憶の広く受け入れられているモデル 31を促進し、動物の海馬依存学習を改善
することができます 32。成体ラットの毎日のEMR暴露後の海馬におけるセロトニンの増加とドーパミンの
減少は、これらの動物の記憶と学習能力に影響を与える可能性があると結論付けることができます。
EMRへの暴露を停止した後のセロトニンとドーパミンのこれらの変化の再発は、少なくとも1か月のEMRの
停止後、成体ラットの海馬におけるモノアミンのいくつかの変化の持続を示している可能性があります。