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>>2からの続き)
>24年3月、首都圏の地方裁判所で女性に判決が言い渡された。懲役5年6月(求刑・懲役7年)
で、殺意をもって出産直後の赤ん坊を30分間、水中に放置したことを認定。
裁判長は「一人で出産に至った経緯には父親らにも責任があるが、母親として命の
尊さに向き合うことなく、犯行を繰り返したことは強い非難に値する」と述べた。
女性は判決を不服とし、控訴した。
◆孤立出産の女性 背景に「境界知能」
こども家庭庁の統計によると、2003〜22年に虐待で死亡した生後0日の赤ん坊は176人に上る。
全て医療機関外での出産で、父親となる男性の年齢が判明したのは43人にとどまった。
(中略)
孤立出産の末、遺体を隠したなどとして逮捕された女性らの精神鑑定をしてきた
精神科医の興野康也さん(47)=熊本県=は、軽度の知的障害や、知的障害では
ないものの知的能力がやや低い「境界知能」が事件の背景にあると指摘する。
人とのコミュニケーションが不得意で孤立しやすく、勉強や金銭管理、
仕事を続けることを苦手とするケースが多く、興野さんは「周りからは
『個人の性格』とみなされ、サポートが得られにくい」と指摘する。
(以下略)
(終わり)