AIによって「すべての仕事は変わる」:IBMのロメッティCEO
https://japan.zdnet.com/article/35131079/ 米国時間1月8日、IBMの最高経営責任者(CEO)Ginni Rometty氏は、米ラスベガスで開催されている「CES 2019」の基調講演で、人工知能(AI)は人間の仕事を破壊し、新たな仕事を生み出すと語った。
しかし、最終的にそのバランスがどうなろうと、「仕事の100%が今とは違うものになる」という。
同氏はさらに、「Broad AI」(広いAI)の出現によって起こりそうな変化について語った。
「Narrow AI」(狭いAI)は特定の分野で1つのタスクを学習させるのに適したAIであり、汎用AIが人間と同様の処理能力を持つAIだとすれば、Broad AIはその間に位置するもので、複数の分野で多くのタスクを処理する上で優れているという。
これは、少ないデータでトレーニングできることを意味している。
Rometty氏は、Broad AIは「今よりもずっと少ないトレーニングデータしか必要とせず、AIを市場に出すまでの時間が短くて済むようになる」と述べた。
また、IBMのAIおよび量子コンピューティング研究の責任者Dario Gil氏は、汎用AIが実現されるまでには数十年かかるが、Broad AIはそこに至るための足がかりになると語った。
基調講演では米航空会社DeltaのCEOであるEd Bastian氏も壇上に上がった。
Deltaではデータを予測的メンテナンスやフライトのキャンセル削減に活用しており、以前はフライトのキャンセルがよく発生していたが、2018年にはキャンセルが起きない日が251日になったとBastian氏は述べた。
【2019年】AIはビジネスにどのような影響をもたらすか「4つの動向」
https://newspicks.com/news/3589805 さらに飛躍的な進歩を遂げる年に
人工知能(AI)は2018年にも前進してきたが、2019年には飛躍的に進歩する態勢が整っている。
さまざまな業界の企業がAI技術に頼り、より多くの情報を集め、顧客と結びつき、より確かな情報にもとづいてビジネス上の決断を下している。
IDC、フォレスター・リサーチ、ガートナーといった大手調査会社は、AI技術を2019年の最重要戦略的イニシアチブと見なしている。
・IDCによれば、デジタル変革は今後数年にわたってビジネスの必須項目であり、AIがその中心的な役割を担うという。
AIアプリは企業全体のアプリケーションに欠かせない要素となり、全世界の売上は2021年までに520億ドルを超えるとIDCは予測している。
・ガートナーによれば、データにもとづく科学的仮説構築のほか、ロボット、ドローン、自律走行車を含むモノのインターネット(IoT)デバイスに対するインテリジェンスの提供に関して、AIの果たす役割が大きくなっているという。
・フォレスターの予測によれば、より迅速にビジネスから利益を得たい企業が実用的なアプリケーションを導入していることから、2019年には実用的なAIに大きな注目が集まるという。
いずれの調査会社も、AIが今後、ビジネス慣行に確固とした根をはり、その役割も拡大していくと見ている。
ウォーヴンウェアも同じ見解だ。企業がAIの性能を知り、何ができるか気づけば(もしくは競合会社がどんな恩恵を受けているかを知ったら)、もう元に戻ることはできないと認識している。