古典講座MLから日垣の投稿
みなさま
70年目の8月を前に、私は(確認の取れないと会話創造と、肝心な謎解きも皆無であり、資料
に全面的に依拠しただけなので)評価を全くしていませんが、『戦艦武蔵』を読みました。吉村
さんのものとしては『私の流儀』や『破獄』が断然おもしろいですよ。
名作『流れる星は生きている』は、文字通り読まずに死ねない一冊だったはず。
いま、自衛権や憲法改正を巡って正念場にかかっているので、私もできるだけインサイドから
提案をしてきました。
民主主義という概念に対する疑義が、ぬぐえません。この古典講座の最初の一冊にオルテガを
読んだことは、とても有意義だったと思います。
教養が単なる知識ならば� �ググればよいでしょう。教養が知的にオリジナルな思考と実践な
らば、その解はネット上に、あるわけはありません。
思うのですが、例えば40歳になって『罪と罰』を読んでいないとか、ニーチェやサルトルやマ
ルクスを語れないとか、そういう幼稚な方は恥ずかしいので隠れていて欲しいと思いますが、
民主主義を巡っては、これまでも何冊かの古典を読んできました。
多数決が民主主義ーーそんなシンプルな枠組みはとおにフィクションだと気づいていない方は
もうおられないと思います。
リースマン『孤独な群衆』と、ギュスターヴ ル ボン『群集心理』は、まさに必読と思いま
す。提案に当たって読み直してみましたが、後者は分量が多すぎ冗漫でもありますし、『群 衆
心理』(講談社学術文庫)こそ、あの郵政解散での小泉人気が、都知事選で細川元首相を応援し