【無線通信技術】無線の電力だけでスイッチON! チロルチョコサイズの「WoW」なモジュール JAXAが開発[06/22]
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2しじみ ★ [sage]

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続き)>>1
■JAXAが電力消費に極限までこだわる理由

JAXAにはこのようなモジュールを必要とする切実な理由があった。

そもそも打ち上げられてしまえば基本的に修理不能な人工衛星の信頼性を上げるには、
設計、部品選定、製造、検査の各工程を愚直にやり抜くしかないが、なかでも重要なのが検査。
検査に次ぐ検査。検査に次ぐ検査に次ぐ検査である。

たとえば、衛星全体を真空チャンバに封じ込め、宇宙空間と同じ環境にさらす熱真空試験という試験がある。
衛星内部に各部の温度を計測するための熱電対を、数百本差し込んでモニターしなければならないが、
この設置やチェックに膨大な工数がかかる。従来のIoTセンサでそれを置き換えようとしても、
検査に次ぐ検査で時間を費やし、待機電力で電池が消耗し、大事なときに使えないことが判明――。

その必要から生み出されたのが、待機電力を必要としない無線起動回路だったわけである。
発端をもう少し遡ると、衛星構体内部のモジュールやユニット、
すなわちセンサ類やCPUやDHU(Data Handling Unit:通信制御装置)を結ぶ、
ワイヤハーネスをすべて無線で置き換えられないかという、
かなりアグレッシブな基礎研究の一環から生まれたものという。
衛星の小型軽量化と、製作工程の簡素化、ひいては信頼性向上をめざす取り組みである。

「世の中にはエネルギーハーベスティングによるセンサユニットなども存在しますが、
我々のアプローチは徹底的に機能と回路をシンプルすることでした。スイッチONだけに絞ることで、
汎用性が生まれるのではないか、と」(前出・五十嵐氏)

必要なときのみ電波を当てることで、回路が起動 必要なときのみ電波を当てることで、
回路が起動。それ以外のときは、スリープでも、ディープスリープモードでもなく、
電源OFFの状態で居られるため、電力の消費を極限まで減らせる (提供:JAXA)
デモ機では920MHz帯をトリガとして使用。免許不要の法令に沿った出力で、
数mを隔てても十分に動作しており、最大で10m程度は行けるという。
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2018/06/25(月)10:07:01.02(CAP_USER.net)


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