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あぼーん

4今日のところは名無しで [sega]

AAS

NG

1997年TV放送より。

 雪恵さん曰く、
「この話しは私自身・・・怖いです。それに危ない。出来れば話したくはなかったんですがね・・・。」

 雪恵さんがニッポン放送の、深夜のラジオ番組に出演していた頃の話しである。当時雪恵さんと仲が良かった人で
番組ディレクターのビキさんという人がいた。彼が雪恵さんに「雪恵、一緒に帰らないか?」と誘ってきたのだ。

というのも、雪恵さんは当時国立に住んでおりビキさんは小平の辺りに住んでいたので方角はほぼ同じだったのである。
そして車は当時開通したばかりの中央高速道路に向かって走っていた。

 高速道路に乗っても、深夜なので行き交う車はほとんどいない。道路灯も完備されていなくて辺りはほとんど真っ暗だった。
雪恵さん達の車の、前にも後ろにも車はいない。

 二人は普段から気の合う友達ということもあり、雑談に花を咲かせていた。

「雪恵、油揚げはな、こうやって食うとうまいんだぞ。」「やだな〜、ビキさんは。アハハ。」

 しばらく走っていた頃だ。三鷹を少し過ぎた辺りだろうか、道路脇の塀の上に道路標識らしい丸い物が立っていた。

(あれ?珍しいな・・・。)

 その頃中央高速には標識はほとんど立てられていなかったのである。
しかし雪恵さんは特に気にも止めず、標識は遥か後方へと過ぎて行った。ビキさんは相変わらず面白い話をして
雪恵さんを笑わせている。

 しばらく走っていると、また同じような丸いものが見えてきた。再びその標識らしき物を通りすぎたのだが、人間という
のは面白いもので、同じ出来事が複数回続くと「またあるんじゃないか?」 と思うものである。多くは偶然なのだが、
雪恵さんはさらに同じような物をはるか前方に発見した。しかし、形が先ほどまで見ていた物と違うのである。
距離はかなりあるはずなのだ。しかし雪恵さんはそれが、「人の形をした物」だと、すぐに気づいたそうだ。

2023/05/10(水)13:28:32.83

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